代表の言葉

台湾歌壇のホームページを読んでくださる日本語圏の皆様に、台湾歌壇のご紹介を簡単に申し上げます。私は現在の台湾歌壇代表、蔡焜燦と申します。

台湾歌壇は今は亡き呉建堂氏(ペンネーム孤蓬萬里)が「台北歌壇」として創設してから既に43年が経過しました。日本人として生まれ教育を受けた我々の世代も平均年齢80歳を超えておりますが、未だに日本の和歌を心の支えとしており、生きている限りを和歌を詠み続けていこうという同人ばかりです。

創設者呉建堂氏とは、剣道仲間、飲み仲間であり、生前は和歌の仲間ではなかった私が、彼亡き後をこうして台湾歌壇の代表を務めることになったのも、ご縁による導きと感慨深いものがございます。呉氏の念願でもあった「台湾歌壇」に正名して八年目になり、台湾人の日本語世代を中心にして、それに日本人も加わり、最近では若い世代の台湾人も数人参加してくれるようになり、全体が少し若返った感がします。

ホームページを世話してくださる陳姿菁さんもそのお一人で、台湾歌壇の同人の歌を、広く日本語圏の人々に伝えたいという気持ちからホームページを開いたもので、我々としても全面的に協力することにしています。

台湾歌壇では、毎年一人、二人と仲間を見送らなければならないという淋しさをかみ締めていますが、それでも新たに入会する日本語世代もいて、人数としては減少することのない現状です。それに若い会員の加入により、台湾歌壇はまだまだ継続する可能性が出てきています。

他に個人ブログを開いた会員の黄敏慧さんも、台湾歌壇のことをよく紹介してくれており、はからずもこの二人が選んだ花が白百合であったことに、内心嬉しさを感じています。白百合は台湾の野に山に自生する凛として清らかな花であり、我々台湾人はこの花を台湾の国の花としています。

日本人ではなくなった今も万葉の流れを台湾に留めようと、命の限り和歌を詠み続ける所存です。ご高見を賜ることができますれば光栄に存じます。

                    台湾歌壇代表 蔡焜燦

 

 註:蔡焜燦代表は、司馬遼太郎氏が「台湾紀行」で「老台北」と命名した人で、「台湾人と日本精神」の著者としても有名です。小学館の文庫本に替ってからもロングベストセラーとなっています。
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